【INTERVIEW】HERO、夏ツアーに先駆けてNew Single『No Longer Human』を6月29日にリリース。万全を期して、9月12日にSpotify O-WESTにて開催される18周年ONEMAN LIVEへ!

HEROが、New Single『No Longer Human』を6月29日にリリースすることを発表した。

前作『To The Bride…』のリリースから約3ヵ月というスパンでリリースされることとなった新曲『No Longer Human』を引っ提げて、7月5日の川越公演を皮切りに全8公演に及ぶ夏ツアー『会心の一撃』を開催。今ツアーを経て、いよいよ9月12日にSpotify O-WESTにて開催される結成18周年のワンマンライブへ臨むこととなる。

早速、挑戦の意気込みを感じさせるようにより一層表現の幅を広げたとも言えるNew Single『No Longer Human』に触れながら、18周年ワンマンに向けての思いをメンバーに語ってもらったインタビューをお届けしよう。20周年を見据えながら走り続けるHEROに是非とも注目していただきたい。

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――New Single『No Longer Human』が、6月29日にリリースされますね。

JIN(Vo):夏のツアー(『会心の一撃』)が7月から始まるので、「新曲を引っ提げていけたらいいな」と思って作った曲です。曲自体は常に作っていて、俺が『No Longer Human』の原曲をピアノで作り始めたのは去年の11月くらいだったと思うんですけど、その後にメンバーに共有して、ゆっくり作りながら出来上がったという感じですね。もともと原曲の時点では、Bメロで静かになるっていうところ以外は全然見えていなかったんですよ。見えていなかったというか、“こっち系”の曲を作るのは久々だったんで手探りな部分もあって。

――HEROらしさのあるパワーロックといった印象ですけれど、楽器隊のアプローチもシンプルだからこそ引き立つ部分もありますよね。

JIN:ギターが1本になる瞬間があったり、ドラムを抜くタイミングが多かったりっていうのが単純に好きで、今回もその“抜き加減”が結構気に入ってますね。俺、Hysteric Blueの『春〜spring〜』っていう曲が日本で一番いい曲だと思ってるんですけど、ああいう春っぽいメロディー感が好きで、良くも悪くもそっちに寄っちゃってるなとも思うんですけど。

――言われてみれば、『No Longer Human』の抑揚だったり演奏がストップするところだったりのフックになる要素は近しいものがあるかもしれないです。

Yusuke(Dr):それこそ僕の中で吸収するのが難しかったのが、Bメロの最後とサビの最後で(演奏を)止めるところだったんですよ。そこはJINくんの要望だったんですけど、スタジオに入るたびに何拍目で止めるかが変わって(笑)。でも、そこはJINくんの中でこだわりがあったんだと思うんですよね。

JIN:「どっちがいいかな?」って考えてると優柔不断になっちゃうので(笑)。だからそこは、迷いに迷ってっていう感じではありましたね。

――そういった挑戦的な部分もありつつ、今回テーマになったことや重きを置いたことというとどんなことがあったんでしょうか?

JIN:前回出した『To The Bride…』(2025年3月リリース)が結婚をテーマにしたラブソングだったんですけど、その真逆な歌詞を書きたいなっていうところからだったんですよ。

――まさに幸せとは対になる歌詞でもあるとは思うんですけれど、いわゆる報われない恋愛の歌詞の雰囲気ともまた違うベクトルを感じていて。

JIN:そう、今回は“恨み節”というか、こういうテイストの歌詞はいままであまり書いてこなかったので、言い回しも珍しい感じになってると思うんですよ。普通の失恋系な歌詞だったら行けるんですけど、コレ系の歌詞は体力使うから苦手なんですけどね(笑)。でも、そこに関しても振り幅を広げたいっていうのもあって。

――“どうか幸せにならないでくれ…”というフレーズも、悲願というよりもどこか皮肉が籠ったニュアンスに聞こえますもんね。

JIN:その“どうか幸せにならないでくれ…”の“でくれ”っていうところが先にできたんですよ。最初から恨み節というか、エグイ系の歌詞にしたいなっていうのはあったんですけど、“でくれ”っていう言い回しを使いたくて、そこから逆算して書いていったんじゃなかったかな。今までの歌詞は割と「上手いこと言おう」みたいなところがあったんですけど、小説を読むようになってから今までとは別ベクトルの上手いことを言おうみたいな感じになってるんですよね。

――確かに“No Longer Human”(=人間失格)というタイトルもそうですし、今までの哲学的な思考とはまた違うところも感じられました。

JIN:実際に、サビにある“僕が僕であるために”というところも1回目と2回目では“僕”が真逆の人間になっているんですよ。その、今までとは別ベクトルで上手いことを言おうっていう風になってるところもあって伝わりづらい部分もあるのかな?とは思うんですけど、割と最近はそういう視点もありつつ歌詞を書いてる感じです。

――その点で言うと、文学的なところで解釈が広がる部分での難解さがありつつ、今回はさらに“恨み節”というところも相まってといった感じかもしれません。

YU-TA(Ba):今回僕としてはもちろん楽曲もなんですけど、実はどちらかというとアー写とかヴィジュアルの部分にすごくこだわったんですよ。撮影のときは、ずっと監督してましたね(笑)。この曲にある“憎悪”をどうやったら表現できるんだろう?っていうことをすごく考えて、結果写真はぼやっとした、光の残像が残っているようなおもしろい感じにできたんですけど、曲に準えてそういう表現もできたかなと思いますね。今まではパッキリとした写真ばっかりだったので新鮮だし、曲とヴィジュアルで全体的に表現できてよかったなと思います。

――視覚的な部分に着目するのはYU-TAさんらしいですね。とはいえ、演奏面でも動きがあるフレーズでそこはかとなく強いニュアンスを出している感じもあって。

YU-TA:どっしりと構えるのもありなんですけど、最終的にサビが大変でしたね。ちょっと狂気じみたって言うとオーバーなんですけど、激しく聞こえるような雰囲気は意識しました。

SARSHI(Gt):僕の中でパッと聴いたときの印象が、「ヴィジュアル系っぽいな」って言うことだったんですよ。HEROにもマイナー調な曲は他にもありますけど、割と90年代のヴィジュアル系なイメージがしたんで、あえてそこに寄せていったのはありますね。前回の『To The Bride…』から自分の中で90年代ヴィジュアル系ブームがあって、今回の『No Longer Human』もそれを意識して弾いてるところはあります。使っているギター的に90年代の雰囲気の音ではないんですけど、自分が育ってきた世代の曲といった感じで、フレーズは結構“ヴィジュアル系っぽい”感じで弾いてますね。

――SARSHIさんのギターの音がHEROらしさを醸し出しているところは大いにあると思うので、そことヴィジュアル系らしいフレーズ感との融合で斬新さが生まれていると思いますし。一見メロディーラインは綺麗に思えても、演奏面は割と攻めているというのがポイントかなと。

yusuke:僕としても、HEROで昔にあったような激しい感じのイメージはありました。さっき話した演奏が止まるところ以外は、難しいことはしていないシンプルかつロックな感じの曲なんですけどね。

――例えば、Aメロ一つとっても1回目と2回目とでは演奏のアプローチが変わっていたりしますよね。

yusuke:そうなんですよ。何気に細かいところでこだわっていて、Aメロに関してはギターとベース発信で変えていこうっていうところにドラムを合わせていったっていう感じでしたね。

――今回のシングルを引っ提げて回る夏のワンマンツアーを終えると、9月12日にSpotify O-WESTで開催される18周年記念ワンマンが控えているわけですけれども……。

JIN:来年以降の活動に繋がる話も、18周年では発表ができるんじゃないかなと思ってます。もちろん前向きな話なので、楽しみにしていてほしいですね。

――昨年の17周年で「20周年に向けて」というお話も出ていましたけれど、今年も『約束をする日』ということで、この先がより明確になりそうですね。

JIN:そうですね。今後の展開的には喜んでもらえる人が多いと思っているので、楽しんでほしいし、楽しみたいなっていう気持ちですね、今は。

YU-TA:会場が去年と同じっていうのもあるので、実は結構難しいところでもあると思うんですよね。どうしても去年のライブが比較対象になってしまうと思うので、まずは去年を超えていかないと。もちろん超えるのは当たり前なんですけど、より気を引き締めていこうという感じで、ある意味去年よりもプレッシャーはデカイですね。

yusuke:去年はたくさんの人が来てくれて、いい形で17周年を迎えられたんですけど、18周年は本当に“20周年に向けてのスタート”みたいな気持ちを持って行きたいと思っています。YU-TAくんもメチャクチャいいこと言ってましたけど、やっぱり去年と同じ会場なんで、比較対象がある分越えていかないといけないっていうのはホンマにその通りで、個人的にもお客さんの胸に響くような気持ちのいいドラムを演奏したいなと思っています。

SARSHI:去年よりも20周年が近くなったっていうことで、僕はもう20周年を見ちゃってるところがあって。だからどっちかと言うと“通過点”という認識の方が強いんですよね。今までも終わろうと思ってやってきたわけではないし、20周年で終わるっていうわけではないけど、それでもやっぱり20周年っていうのは大きな節目ではあるので。確かにスタートでもあるのかなと思って、yusukeくんいいこと言うなって思いました。

――皆さんがお互いに「いいこと言うな」と思えるということは同じものが見えているということなので、いいモチベーションで向かって行けそうですね。

SARSHI:そうですね。みんな、前向きな気持ちっていうのは共通していると思います。

Photo:尾藤能暢
Interview:平井綾子

[LIVE情報]

2025年9月12日(金) Spotify O-WEST
HERO 18th Anniversary ONEMAN LIVE
「約束をする日」
開場 18:00 / 開演18:30

【チケット】
一般チケット&18円チケット発売中!
★スタンディング・ペア・2階席指定はこちら!
https://eplus.jp/hero-18th/

★18円チケットはこちら!
https://t.livepocket.jp/e/hero_18th_18

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SNSクレジット
髙橋尽 公式X
@hero_tajahashi

SARSHI 公式X
@hero_sarshi

YU-TA 公式X
@hero_yu_ta

yusuke 公式X
@hero_yusuke

HERO 公式X
@hero_izm

HEROオフィシャルサイト
https://hero.bitfan.id/
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ライブスケジュール
【HERO ONEMAN SCHEDULE】
~2025夏ワンマンツアー『会心の一撃』~
2025年7月5日(土) 川越DEPARTURE
2025年7月19日(土)池袋EDGE 〜『会心の一撃』外伝 夏祭り〜
2025年7月26日(土) 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2025年7月27日(日) ※トーク&イベント 新潟スペースコンフォート
2025年8月2日(土) 名古屋ell.SIZE
2025年8月3日(日) ※トーク&イベント 静かの海
2025年8月9日(土) 柏ThumbUp
2025年8月16日(土) 仙台ROCKATERIA
2025年8月17日(日) ※トーク&イベント 仙台COMPASS
2025年8月23日(土) 横浜Music Lab.濱書房
2025年8月30日(土) 大阪 寺田町 Fireloop
2025年8月31日(日) ※トーク&イベント  心斎橋Raise the Rooftop
~TOUR FINAL~
2025年9月12日(金) Spotify O-WEST
HERO 18th Anniversary ONEMAN LIVE「約束をする日」

2025年9月13日(土) Nakano Space Q
HERO 18th Anniversary ONEMAN LIVE打ち上げトーク&イベント